医療法人柔敦

新しい緑内障治療薬がもうすぐ発売となります〈横浜市 梅の木眼科クリニック〉

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新しい緑内障治療薬がもうすぐ発売となります〈横浜市 梅の木眼科クリニック〉

新しい緑内障治療薬がもうすぐ発売となります〈横浜市 梅の木眼科クリニック〉

2025/10/13

季節外れの暑さが続く10月の3連休ですね。強い台風がやってきたりと気候が安定せず、体調を崩されている方も少なくないかもしれません。インフルエンザも少し流行しているようで、学級閉鎖の話もちらほら聞こえておりますので、皆様感染予防に努めてください。

先週は、横浜市医師会のお仕事でラジオ日本に収録にお邪魔させて頂きました。11月6日、13日にみんなの健康ラジオという番組に出演させていただくので、詳しくはまたブログでご案内したいと思います。

さて、今回のテーマは緑内障点眼薬に新しく参天製薬さんから発売されるセタネオ点眼液0.002%をご紹介したいと思います。

セタネオ点眼薬とは?

目の中には房水というお水が流れており、房水のの量で眼圧は決まってきます。

緑内障の治療方針につきましては以前のブログ(こちら)をお読みください。

房水の排出法は2通りあり、シュレム菅を通る線維柱帯流出路(黄色い矢印)と白眼(強膜)の裏を通るぶどう膜強膜流出路(白い矢印)から排出されると言われています。緑内障点眼薬は房水の産生を抑制するか、排出を促進するかによって眼圧を下降させていますが、よく使われるFP受容体作動薬(ラタノプロストやトラボプロストなど)はぶどう膜強膜流出路からの排泄を促進させるお薬として有名です。今回発売されるセタネオ点眼もセペタプラストという薬剤ですが、同様にFP受容体作動薬の一種ですが、EP3受容体という線維柱帯流出路にも作用する薬剤と言われています。(難しい話なのであまり気になさらないで読み飛ばして下さい)

両方に効くならそれはもう眼圧もすごく下がるのか?と言われると、眼圧の下降の程度は従来のラタノプロスト点眼と同程度とのことでした。ですが、眼圧下降の持続時間が従来の点眼よりも長くなったというのが今回の点眼の強みです。通常、外来診療時間内で測定する眼圧は午前でも午後でもお薬の効果が効いている時間に測定していることが多く、特に1日1回夜のみの点眼を使用されていると、効果が切れてくる頃の眼圧が高い可能性があります。丸々一日眼圧をよく下げてあげようというのがセタネオ点眼薬の強みとのことでした。

セタネオ点眼の副作用

緑内障点眼薬、特にラタノプロストなどFP受容体作動薬には以下のような特徴的な副作用が存在します。

・結膜の充血

・虹彩の色が濃くなる(色素沈着)

・まつ毛が長くなる、太くなる

・まぶたの皮膚の色調変化

同じく、FP受容体作動薬のセタネオ点眼も同様の副作用があると言われています。どの程度出るかなどは実際使用してみていただかないとわからないですが、皮膚についた物は洗い流した方が良いと思います。

まだ発売前で実際の眼圧下降や副作用については分かりませんが、緑内障治療薬の選択肢が増えることは嬉しいことです。また詳細が分かりましたらご案内したいと思います。

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梅の木眼科クリニック
住所 : 神奈川県横浜市保土ケ谷区西谷1-25-21 ポンデロッサ西谷1F・2F
電話番号 : 045-371-2666


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