40代から始める白内障予防|老化を遅らせる目のケア方法と生活習慣
2025/12/15
40代から意識したい白内障のリスク
「白内障は高齢者の病気」と思っていませんか?
実は、早い方では40代から白内障の症状が現れ始めることをご存知でしょうか。
水晶体の初期の濁りがある方の割合は、50代で4~5割、60代で6割以上、70代で8割以上、80歳を過ぎるとほぼ全員に白内障の兆候が見られるとされています。
白内障は、目の中でレンズの役割を果たす「水晶体」が加齢などの影響により濁ってくる目の病気です。水晶体が濁ると、視界がかすむ、物がぼやける、まぶしく感じる、視力低下などの症状が現れます。
40代のうちは症状が軽微なため見逃されやすいのですが、この時期から適切なケアを始めることで、白内障の発症時期を遅らせたり、進行スピードを遅らせることが可能です。
白内障の原因を知って予防につなげる
加齢による水晶体の変化
白内障の最も大きな原因は加齢です。水晶体に含まれているたんぱく質が酸化し、性質が変化することで濁りが生じます。
水晶体は生まれてから死ぬまで細胞が生産され続けますが、外に逃げ出したり消化されたりする機能がないため、年齢とともに大きくなり、密集して圧力がかかり硬くなります。
この硬化が老眼の原因にもなっています。
糖尿病との深い関係
白内障は糖尿病との関係も深く、糖尿病の合併症の一つとして挙げられています。
糖尿病の方は健康な方に比べて白内障を約5倍も発症しやすく、より若い年代で発症してしまいます。
このため、白内障予防のためには糖尿病の予防と血糖値のコントロールが重要です。
その他のリスク要因
加齢、糖尿病以外では、以下のような要因が白内障のリスクを高めます。
紫外線の過度な曝露
ステロイド薬の長期・大量の服用
アトピー性皮膚炎などのアレルギー
目の外傷
喫煙習慣
栄養バランスの偏り
今日から始められる白内障予防の生活習慣
紫外線対策を徹底する
紫外線は白内障を進行させる大きな要因のひとつです。
水晶体は光を集める働きをするため、紫外線によって活性酸素が発生することは避けられず、酸化障害を受けやすいとされています。
屋外では、UVカット機能付きのサングラスや帽子を着用することで、紫外線を浴びる量を少なくすることがポイントです。
目は洋服を着ることもできませんし、何かで覆ってしまうこともできないため、「剥き出しの臓器」と呼ばれることもあります。常に紫外線を浴びてしまう環境にあるため、サングラスをかけるなどの工夫は非常に有効です。
禁煙は百害あって一利なし
喫煙は白内障だけでなく、加齢黄斑変性など他の眼疾患のリスクも高めます。
タバコに含まれるニコチンは血流を悪くする作用があるため、目に必要な栄養が届きにくくなり、目の老化が早まる原因になります。タバコを吸うと、身体は細胞の酸化を抑えるビタミンCを多く失ってしまうため、視力の維持に必要な栄養が行きわたらず、白内障のリスクも高まります。
特に、1日20本以上の喫煙で、白内障を発症するリスクが2~3倍程度高まるとされているため注意が必要です。
バランスの取れた食生活を心がける
白内障の進行には、酸化ストレス(細胞の老化)が関与しています。抗酸化作用のある栄養素を積極的に摂ることが推奨されます。
ビタミンC:いちごやレモン、ブロッコリーなどの野菜や果物のほか、緑茶(せん茶)や焼きのりに多く含まれています。
ベータカロチン・ルテイン:にんじんやほうれん草、ピーマン、かぼちゃなどといった緑黄色野菜から摂取できます。
ゼアキサンチン:ほうれん草などの緑色野菜やオレンジジュース、とうもろこしや柿、ブロッコリーなどに多く含まれています。
食事だけで必要な栄養素をすべて摂取するのは難しい場合もありますが、日々の食生活で意識して取り入れることが大切です。
40代から気をつけたい目の症状
初期の白内障サイン
白内障は緩やかに進行するため、初期は症状に気付きにくいことがほとんどです。40代など若いうちは老眼と勘違いされる場合もあります。
以下のような症状に気づいたら、早めに眼科を受診することをお勧めします。
目の前に薄い膜がかかったような感覚がする
全体に霧がかかってぼやけて見える
徐々に視力が低下し、眼鏡やコンタクトレンズの度数を上げてもはっきり見えない
晴れた日の外出時や、夜間の信号・街灯・対向車のヘッドライトなどの光をまぶしく感じる
色があせて見えたり、黄色みがかかって見える
片目で見たときに物が二重三重に見える
VDT作業による目の疲れ
40代のビジネスパーソンの多くが、仕事でパソコンを使用しています。
パソコンや携帯、テレビなどのディスプレイ画面を長時間見続けると、目の疲れだけでなく、首や肩のこり、頭痛などの症状が現れることがあります。
パソコン作業では画面に集中するため、まばたきの回数が減少します。まばたきを意識的に行うことや、1時間に10分程度の休憩を取ることが大切です。
梅の木眼科クリニックの白内障治療
日帰り白内障手術の特徴
横浜市保土ケ谷区の梅の木眼科クリニックでは、月曜・水曜に日帰り白内障手術を行っています。
手術時間はおよそ10分で、局所麻酔で痛みも少なく、翌日からほぼ普段通りの生活を送ることが可能です。創口は縫合を必要とせず自己閉鎖するため、身体への負担も軽減されています。
一人ひとりに合わせたレンズ選び
白内障手術で使用する眼内レンズには、遠くが見えやすい単焦点タイプと、遠くも近くも自然に見える多焦点タイプがあります。
梅の木眼科クリニックでは、患者様の生活スタイルや希望に合わせて最適なレンズを提案しています。
「老眼鏡を使いたくない」「仕事で近くを見ることが多い」など、日常生活に即したカウンセリングを丁寧に行っています。
院長による一貫診療
大学病院・市中病院で15年以上の経験を持つ熊谷悠太院長が、診察から手術、術後のフォローまで院長自らが責任を持って対応します。
一人の医師が最初から最後まで診てくれるため、「安心して任せられた」「説明が丁寧で不安がなくなった」という声も多く寄せられています。
目の健康を守るために今できること
白内障は、誰にでも起こりうる自然な変化です。
「見えづらいけど、まだ大丈夫かな?」と我慢してしまう方も多いですが、適切なタイミングで治療を受けることで、生活の質を大きく変えることができます。
40代から始める白内障予防は、紫外線対策、禁煙、バランスの取れた食生活、定期的な眼科検診が基本です。特に糖尿病の方は、血糖値のコントロールと定期的な眼科受診が重要です。
梅の木眼科クリニックでは、小さなお子様からご高齢の方まで、幅広い世代の目の健康をサポートしています。
白内障以外にも、緑内障・糖尿病網膜症・加齢黄斑変性・眼瞼下垂症・小児眼科にも対応しており、家族全員の「かかりつけ眼科」として安心して通えるクリニックです。
「少し見えにくい」「まぶたが重い」「目が乾く」などの小さな違和感も、早めの相談が大切です。
不安なことがあれば、まずは一度ご相談ください。
【著者情報】熊谷悠太
日本眼科学会認定 眼科専門医
2003年 聖マリアンナ医科大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学病院眼科学教室入局
2009年 聖マリアンナ医科大学大学院博士課程修了、桜ヶ丘中央病院眼科部長
2016年 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院眼科主任医長
2019年 梅の木眼科クリニック開院

