医療法人柔敦

ドライアイ対策で改善しない原因は?間違いやすい習慣と正しいケア

お問い合わせはこちら

ドライアイ対策で改善しない原因は?間違いやすい習慣と正しいケア

ドライアイ対策で改善しない原因は?間違いやすい習慣と正しいケア

2026/02/13

ドライアイ対策をしているのに、なぜ改善しないのか

「毎日目薬をさしているのに、目の乾きが良くならない」
そんな悩みを抱えている方は、決して少なくありません。

ドライアイは、涙の量や質のバランスが崩れることで目の表面が乾燥し、さまざまな不快症状を引き起こす疾患です。
しかし、対策をしているにもかかわらず症状が改善しない背景には、いくつかの理由が隠れています。

実は、ドライアイの約8割以上は「涙の油不足」が原因であることが明らかになっています。
従来は「水分不足」と考えられてきましたが、近年の研究により、涙に含まれる油の層が不安定になることで涙が蒸発しやすくなるタイプが主流だとわかってきました。

水分補給だけのケアでは、根本的な解決にならないケースが多いのです。

間違いやすいドライアイケアの習慣

「水分補給」だけに頼るケア

市販の目薬を頻繁に使用している方の中には、「潤いを実感できるのは15分以下」と感じている方が約7割にも上ります。
これは、水分だけを補給しても、涙の油層が不安定なままでは、すぐに蒸発してしまうためです。

目が乾く原因を「涙の分泌量が少ないこと」と考えている方が多いのですが、実際には油層の乱れによる「涙液蒸発亢進型ドライアイ」が大半を占めています。

コンタクトレンズの長時間装用

コンタクトレンズは、涙の膜を表面と裏側の2つの層に分けてしまいます。
本来の膜よりも薄くなった涙の層は不安定になり、ドライアイを悪化させる要因となります。

特にソフトレンズは涙を吸い上げてしまうため、朝から晩まで長時間使用すると、目の乾燥が進行しやすくなります。

まばたきの回数が減っている

パソコンやスマートフォンを長時間見続けると、無意識のうちにまばたきの回数が減少します。まばたきは、涙を目の表面全体に行き渡らせる重要な役割を担っています。

まばたきが不完全だったり、回数が少なかったりすると、涙の油分が十分に分泌されず、目の乾燥につながります。

更年期世代に多い「シェーグレン症候群」との見分け方

シェーグレン症候群とは

シェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺の組織に対する免疫反応が生じる自己免疫疾患です。強いドライアイや口腔乾燥症状を引き起こします。

特に中年以降の女性に多く見られ、男性の10〜20倍の頻度で発症するとされています。

見分けるポイント

以下のような症状がある場合は、シェーグレン症候群の可能性があります。

口の乾燥が強く、水を頻繁に飲む
関節痛を伴う
目の乾きが非常に強く、点眼だけでは改善しない
疲れやすさや全身のだるさを感じる

これらの症状が複数当てはまる場合は、内科での検査も受けることをおすすめします。

ドライアイを悪化させる3つの「コン」

エアコン

低湿度や低温は、涙の蒸発を促進させます。
冬場にドライアイが悪化するのはこのためですが、夏場でもエアコンの効きすぎや送風を直接受ける環境は良くありません。

加湿器を使用したり、エアコンの風が直接当たらないように工夫することが大切です。

コンタクトレンズ

前述の通り、コンタクトレンズは涙の膜を不安定にします。使用期限を守り、ケアをきちんと行い、つけたまま寝ないなど、正しい方法で使用することが重要です。

乾きを感じる場合は、シリコーンハイドロゲル素材など装用感の良いレンズへの変更も検討してみてください。

コンピュータ(VDT作業)

パソコンやスマートフォンを長時間見続けるVDT作業は、ドライアイ患者増加の主要な原因の一つです。
集中して画面を見ることで、まばたきの回数が減少し、涙が行き渡らなくなります。

意識的にまばたきの回数を増やしたり、1時間ごとに目を休ませる習慣をつけましょう。

出典 日本眼科医会「ドライアイに悩む方へ―生活の注意と治療の目安―」 より作成

効果的なドライアイ治療とセルフケア

専門的な検査で原因を見極める

当院では、症状だけで判断せず、目の状態を客観的に確認する検査を行います。

視力検査・・・ドライアイ以外の病気が隠れていないか確認します
顕微鏡検査(フルオレセイン染色)・・・角膜に傷があるか、どの程度かを詳しく確認します
BUT検査(涙の質の検査)・・・涙の膜がどれくらいの時間保たれるかを測定します。5秒以下の場合、ドライアイが疑われます
シルマー検査(涙の量の検査)・・・涙の分泌量を数値で確認します

これらを組み合わせることで、「涙の量が少ないタイプ」なのか「涙の質が不安定なタイプ」なのかを見極め、一人ひとりに合った治療につなげます。

点眼治療

軽度のドライアイでは、目を潤す点眼薬を使用し、症状の改善を目指します。
近年では、涙の成分である「ムチン」を補う目薬や、油を増やす目薬など、新しい作用機序を持つ医療用点眼薬も登場しています。

涙点プラグ治療

点眼だけでは十分な効果が得られない場合には、涙点プラグという治療を行うことがあります。
涙点とは、涙が排出される出口のことです。そこに小さな栓をすることで、目の表面に涙をとどめ、乾燥を防ぐ治療です。

点眼麻酔で行う短時間の処置
体への負担が少ない
角膜の傷が改善するケースも多い

「目が楽になった」「朝起きたときの違和感が減った」と感じる方も少なくありません。

日常生活でできるセルフケア

治療と並行して、日常生活でのセルフケアも重要です。

目を温める・・・アイマスクなどを使って目を温めることで、マイボーム腺の詰まりを解消します。朝と夜の1日2回が理想的です
まつげの生え際を洗う・・・目の周りの汚れは、マイボーム腺の感染や炎症の原因になります。朝と夜、ぬるま湯でやさしく洗いましょう
まばたき運動・・・目の周りの筋肉を鍛えることで、無意識でもしっかりとまばたきを行えるようになります
適度な湿度を保つ・・・加湿器を使用し、室内の乾燥を防ぎます
十分な睡眠とバランスの良い食事・・・ビタミンやミネラルをしっかり摂ることも大切です

こんな症状があれば早めの受診を

以下のような症状がある場合は、早めに眼科を受診することをおすすめします。

市販の目薬を使っても改善しない
目の痛みやまぶしさが続いている
見えにくさを感じるようになった
コンタクトがつらくなってきた
朝起きたときに目が開けにくい
目が充血している

ドライアイの背景に、他の目の病気が隠れていることもあります。
「我慢できるから大丈夫」と放置せず、早期の検査と適切な治療を受けることが大切です。

症状が進行すると、角膜(黒目)に傷が生じ、視力低下や合併症の原因になることもあります。知らないうちに悪化しているケースも少なくありません。

まとめ

ドライアイ対策をしているのに改善しない理由は、「水分補給だけのケア」や「涙の油不足への対応不足」にあることが多いです。
ドライアイは、生活環境と目の状態が複合的に関与する疾患であり、原因を見極めた治療が重要です。

当院では、症状・検査結果・生活環境を総合的に評価し、患者様一人ひとりに合った治療をご提案しています。

目の乾き、違和感、疲れを感じたら、どうぞお早めにご相談ください。慢性的に進行しやすいドライアイだからこそ、「早めの対応」が何よりも大切です。

梅の木眼科クリニックでは、ドライアイの専門的な検査と治療を行っています。
症状にお悩みの方は、ぜひ一度ご来院ください。

あなたの目の健康を、私たちが全力でサポートいたします。

【著者情報】熊谷悠太

日本眼科学会認定眼科専門医
2003年 聖マリアンナ医科大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学病院眼科学教室入局
2009年 聖マリアンナ医科大学大学院博士課程修了、桜ヶ丘中央病院眼科部長
2016年 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院眼科主任医長
2019年 梅の木眼科クリニック開院

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。