白内障術後に見えなくなってきたのは後発白内障かもしれません〈横浜市 梅の木眼科クリニック〉
2025/04/15
いつもご覧いただきありがとうございます。花粉のシーズンも少し落ち着いてきて、寒さからの急な暖かさを超えての暑さが気になり始める今日この頃、体調の方は皆様落ち着いていますでしょうか?
眼科の方では少しはやり目が流行してきた様に思います。感染予防に手洗い等を念入りにすることをお勧めいたします。
白内障手術は多くの方が経験される眼科ではポピュラーな手術です。術後問題なければよく見える様になって調子良いと言ってくださる方が多いのですが、何年か経過すると見づらくなってきてしまうことがままあります。その原因は様々ありますが、その中でも多いのが後発白内障です。今回はこのことにつきましてご説明したいと思います。(上の写真が白内障手術直後の写真です。後で出てくる写真と比較すると分かりやすいかもしれません。)
1. 後発白内障とは?
後発白内障は、白内障手術後に発生する水晶体嚢の後ろの部分の濁りです。白内障の手術では、水晶体を取り除き、その代わりに人工レンズ(眼内レンズ)を挿入します。しかし、手術後に残された水晶体の後嚢(袋)部分が時間と共に濁ることがあります。この後嚢の濁りが視力を低下させるのです。
2. なぜ後発白内障が起こるのか?
後発白内障は、白内障手術後に残った水晶体後嚢の細胞(水晶体上皮細胞)が再生し、濁りを引き起こすことが原因です。
これは、水晶体の後嚢が完全に取り除かれないためです。後嚢は透明な膜で、目の中で重要な役割を果たしますが、手術の時点で取ってしまうと、眼内レンズが不安定になることがあるため、無理に取ることはしません。
術後数ヶ月から数年で少しづつ効能の濁りが強くなってきてしまうことがあります。
3. 後発白内障の症状
後発白内障の症状は、通常、視力の低下として現れます。白内障があった時のように視界がぼやけたり、眩しく感じたり、視力が再び悪化することが多いです。また、昼夜を問わず視界にハロー(光の輪)が見えることもあります。この症状は、特に夜間運転時や強い光の下で目立つことがあります。
4. 後発白内障の治療方法
後発白内障の治療法として最も一般的なのは、「YAGレーザー治療」です。この治療法は、後嚢の濁りをレーザーの衝撃波で破る方法です。障子に覗き穴を開けてあげるように中心の部分の濁りを目の中に落としてしまいます。視力は術後早期に改善しますが、しばらくはチラチラ細かいゴミの様なものが飛蚊症の様に見えて気になることがあります。しかし、1ヶ月程度で次第に吸収されていき、気にならなくなってしまうことが大半です。
YAGレーザーは、非常に精密で痛みを伴わない治療法で、外来で数分の時間で行うことができます。
以下の写真が実際の例です。
5. 予防法と注意点
後発白内障の発生は白内障術後少なからず誰にでも起こるもので、完全に予防する方法はありませんが、定期的な眼科検診を受けることで早期発見・早期治療が可能です。また、YAGレーザー治療後に、稀に後嚢が再度濁ることがありますが、この場合も再度レーザー治療可能です。
7. まとめ
後発白内障は、白内障手術後に発生することがある水晶体後嚢の濁りです。視力が低下するなどの症状が現れた場合には、YAGレーザー治療で簡単に改善できることが多いです。視力が徐々に低下してご自身では気付きづらいこともありますので、白内障手術後は定期的に眼科でチェックを受け、異常があれば早期に対応することが大切です。
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