医療法人柔敦

白内障の種類を徹底解説|タイプ別の特徴と治療のポイント

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白内障の種類を徹底解説|タイプ別の特徴と治療のポイント

白内障の種類を徹底解説|タイプ別の特徴と治療のポイント

2025/12/18

白内障とは・・・誰にでも起こりうる目の変化

白内障は、目の中でレンズの役割を果たす「水晶体」が濁ってしまう病気です。

加齢とともに誰にでも起こりうる自然な変化であり、早い方では40代から症状が現れることもあります。視界がかすんだり、まぶしさを感じたりする症状が特徴的で、進行すると日常生活に支障をきたすこともあります。

白内障には複数の種類があり、発症の原因や濁り方によって分類されます。それぞれのタイプによって症状の現れ方や進行の速さが異なるため、適切な診断と治療が重要になります。

梅の木眼科クリニックでは、患者様一人ひとりの白内障のタイプを正確に診断し、生活スタイルに合わせた最適な治療方法をご提案しています。

白内障の大きな分類・・・先天性と後天性

白内障は、まず大きく「先天性白内障」と「後天性白内障」の2つに分類されます。

先天性白内障は、生まれつき発症している白内障です。遺伝的な問題や母体内での感染などが原因となり、視力の発達に影響を与える可能性があるため、できる限り早めの治療が求められます。
外からの光が網膜まで届きにくくなることで、視力の発達が遅れることがあるからです。

一方、後天性白内障は、生まれた後に何らかの原因で発症する白内障を指します。加齢が最も多い原因ですが、外傷や持病、薬剤の影響などによっても引き起こされます。
後天性白内障の場合も、水晶体の濁り具合や持病の影響を考慮しながら、状況に応じた治療方法を選択していきます。

原因別に見る白内障の種類

白内障は発症の原因によって、さらに細かく分類されます。それぞれの特徴を理解することで、適切な予防や早期発見につながります。

老人性(加齢性)白内障・・・最も多いタイプ

白内障を発症する原因の約90%は加齢によるものです。

老人性白内障は、水晶体の周辺部から徐々に濁り始め、中心に向かって進行していきます。そのため、初期段階ではほとんど自覚症状がありません。
しかし、進行するにつれて視界のかすみや光のまぶしさ、視力低下などの症状が現れてきます。

40代で症状が認められる方もいらっしゃいますが、生活習慣や体質によって発症時期には個人差があります。
ご高齢の方の場合、自覚症状に気づきにくく対応が遅れてしまう傾向があるため、定期的な眼科検診が大切です。

若年性白内障・・・若い世代にも起こる可能性

20代から30代の比較的若い世代でも、白内障を発症することがあります。

若年性白内障の原因としては、紫外線、疲労やストレス、偏食、喫煙、アルコール、糖尿病やアトピー性皮膚炎、強度近視などが考えられています。
実際のところ、若い人が白内障を発症する明確な原因は完全には解明されていませんが、紫外線やストレス、潜在的に持っていた白内障の素因などが関係すると言われています。

続発白内障・・・他の目の病気が原因

ぶどう膜炎や網膜剥離といった、他の目の病気によって引き起こされる白内障を「続発白内障」と呼びます。

これらの病気はいずれも眼科での定期的な検診が必要なものです。続発白内障の場合、元となる病気の治療と並行して白内障への対応を考えていく必要があります。

アトピー性白内障・・・若い方にも発症率が高い

アトピー性皮膚炎に起因して発症する白内障で、若年層でも発症率が高くなっています。

発症の原因には、アトピー性皮膚炎の痒みによって目を掻いたり叩いたりした際の刺激が関係していると考えられています。また、免疫の異常な働きからアトピー性白内障を発症することもあります。

糖尿病性白内障・・・血糖コントロールが影響

糖尿病の合併症として引き起こされる白内障です。
糖尿病によって血糖値のコントロールが不安定になると、糖の一種であるソルビトールが水晶体の中に溜まります。このソルビトールの蓄積が原因で白内障が発症するのです。

アトピー性白内障と同様に、若年層でも発症率が高くなっています。 糖尿病は白内障以外にも、糖尿病網膜症という合併症も懸念されますので、眼科での定期的な診察をおすすめします。

外傷性白内障・・・目への衝撃が原因

目に物が当たったり、怪我をしたりなどの衝撃や外傷が原因となる白内障です。
目の傷の程度によっては白内障の進行が早く、他の白内障と比較して急速に深刻な状態に陥ることがあります。外傷性白内障の場合は早急な手術が求められますが、中には目が傷ついて数年後に発症するケースもあります。

薬剤性白内障・・・薬の副作用による発症

処方された薬によって白内障が引き起こされる場合もあります。 特にアトピー性皮膚炎や膠原病などの治療で使用されるステロイド剤の長期使用が、白内障の原因となることがあります。

ステロイド剤を使用している方は、定期的な眼科検診を受けることが大切です。

濁りの状態による分類

白内障は、水晶体のどの部分が濁るかによっても分類されます。

水晶体の中心部が濁る「核白内障」、周辺部が濁る「皮質白内障」、後ろ側が濁る「後嚢下白内障」などがあります。それぞれ症状の現れ方が異なり、例えば核白内障では近視が進行したように感じることがあり、後嚢下白内障では明るい場所でまぶしさを強く感じる傾向があります。
濁りの状態によって、日常生活への影響の仕方も変わってきます。

梅の木眼科クリニックでは、精密な検査によって濁りの状態を正確に把握し、患者様の生活スタイルに合わせた治療計画を立てています。

進行期別の白内障の種類

白内障は進行の程度によっても分類されます。 初期段階では、水晶体の濁りはわずかで、日常生活にほとんど支障がありません。この時期には、進行を遅らせるための点眼薬による治療が行われることがあります。
ただし、点眼薬は濁りを透明に戻すものではなく、あくまでも進行を抑えるための措置です。

中期になると、かすみや見えにくさが出てきて、日常生活に支障が見られるようになります。
この段階では、手術による治療が検討されます。

進行期では、水晶体の濁りが強くなり、視力が大きく低下します。この時期には、視力を回復させるために手術が必要となります。

白内障手術は、濁った水晶体を取り除き、人工的な眼内レンズを入れる外科手術です。
梅の木眼科クリニックでは、日帰り手術として実施しており、手術時間はおよそ10分です。局所麻酔で痛みも少なく、翌日からほぼ普段通りの生活を送ることが可能です。

白内障の治療・・・手術のタイミングと方法

白内障の治療において最も重要なのは、適切なタイミングで適切な治療を受けることです。

初期段階では点眼薬による進行抑制が行われますが、視力低下や日常生活への支障が出てきた場合には、手術が必要になります。手術のタイミングは、患者様の生活スタイルやご事情によって異なります。

梅の木眼科クリニックでは、患者様の生活スタイルやご事情を丁寧に伺いながら、最適な手術時期とレンズ選びを一緒に考えます。単焦点眼内レンズ・多焦点眼内レンズのどちらも取り扱っており、患者様の目の状態・生活の質・希望の見え方をもとに最適なレンズを選択しています。

多焦点眼内レンズを選択すれば、「できれば老眼鏡をかけたくない」「遠くも近くも自然に見えるようにしたい」という希望に応えることができます。

手術を担当するのは、大学病院・市中病院で15年以上の経験を持つ熊谷悠太院長です。診察から手術、術後のフォローまで院長自らが責任を持って対応し、「安心して任せられる一貫診療」を実現しています。 創口は縫合を必要とせず自己閉鎖するため、身体への負担も軽減されています。

毎週月曜・水曜が手術日で、早期治療が可能な体制を整えています。

まとめ・・・白内障の種類を理解して適切な治療を

白内障には様々な種類があり、それぞれ原因や症状の現れ方が異なります。

加齢による老人性白内障が最も多いですが、若年性白内障、アトピー性白内障、糖尿病性白内障、外傷性白内障、薬剤性白内障など、年齢や生活習慣、持病によって様々なタイプがあります。
白内障は進行性の病気ですが、適切なタイミングで適切な治療を受けることで、視力を回復させることができます。初期段階では点眼薬による進行抑制、進行した場合には手術による治療が行われます。

梅の木眼科クリニックでは、患者様一人ひとりの白内障のタイプを正確に診断し、生活スタイルに合わせた最適な治療方法をご提案しています。西谷駅から徒歩7分、駐車場3台完備でアクセスも良好です。

「最近視界がかすむ」「まぶしく感じる」「夜の運転が不安」といった症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

見えづらさをあきらめず、「見える喜び」を取り戻すお手伝いをさせていただきます。

【著者情報】熊谷悠太

日本眼科学会認定 眼科専門医
2003年 聖マリアンナ医科大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学病院眼科学教室入局
2009年 聖マリアンナ医科大学大学院博士課程修了、桜ヶ丘中央病院眼科部長
2016年 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院眼科主任医長
2019年 梅の木眼科クリニック開院

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