スマホの使いすぎと白内障の関係は?見え方の変化と受診の目安を解説
2026/01/20
スマホと白内障の関係について
「スマホの使いすぎで白内障になる」という話を聞いたことがあるかもしれません。
しかし、現時点での科学的な研究では、スマートフォンの使用が直接的に白内障を引き起こすという証拠は確認されていません。スマートフォンは白内障の原因ではなく、むしろ白内障の検出ツールとして活用される可能性が研究されています。
白内障は、目の中のレンズの役割をしている**水晶体**が白く濁ってくる病気です。
主な原因は加齢で、水晶体の成分であるたんぱく質が活性酸素によって変化して白く濁ります。
40歳未満での早期白内障の場合、糖尿病や高血圧などの基礎疾患、アトピー性皮膚炎、ステロイド薬の長期使用、目への外傷、紫外線への長期曝露などが主な原因となります。
スマホ使用による目への実際の影響
スマホが白内障の直接原因ではないとしても、長時間の使用は目に様々な影響を与えます。
デジタル眼精疲労の症状
スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器を長時間使用すると、「デジタル眼精疲労」と呼ばれる状態になることがあります。
主な症状には、目の疲れ、ドライアイ、一時的なぼやけ感、肩こり、頭痛などがあります。特に成長期の子どもの場合、近視の進行にも関係することが知られています。
これらの症状の多くは、適切な使用習慣と休息により改善が期待できます。
スマホ老眼とピント調整機能の低下
近年、20代から40代の若い世代で「スマホ老眼」の症状が急増しています。
近くを見続けることで、目のピント調整を担う「毛様体筋」が固まりやすくなり、ピントの切り替えがスムーズにできなくなることが判明しています。
その結果、近くは見えるのに遠くを見るとピントが合わない、スマホを長時間見た後に本やパソコンの文字がぼやける、目の焦点が合いにくく疲れを感じるといった症状が現れます。
ブルーライトの影響
スマホやパソコンから発せられるブルーライトは、目の奥にある「黄斑」にダメージを与え、視界がぼやける原因になることが研究で示されています。
日中でも明るさに対する「まぶしさ」を感じたり、夕方になると目がかすんで視界がクリアに見えなかったりする症状が現れることがあります。
ただし、デジタル眼精疲労はブルーライトで引き起こされるものではなく、小児にブルーライトカット眼鏡の装用を推奨する根拠はないとされています。
むしろブルーライトカット眼鏡装用は発育に悪影響を与えかねないという見解もあります。
白内障の実際の症状と見え方の変化
白内障による視界の変化には、特徴的な症状があります。
白内障の主な症状
白内障の症状として、視界が霞む・モノが見えづらい、以前よりも視界が眩しく感じる、モノが二重に見える、目が疲れるといったものがあります。
比較的軽度な白内障の場合、視界がかすむ、少し見にくい、まぶしい、二重三重に見える、目が疲れるなどの症状が出ることがありますが、基本的には自覚症状がないケースも多くあります。
白内障の症状は休息をとっても改善しない傾向があり、徐々に進行していくという特徴があります。
これが、デジタル眼精疲労との大きな違いです。
視力低下とメガネの効果
白内障による視力低下の場合は、メガネなどの度で調整することが難しくなります。視力低下に気づいて眼科を受診し、白内障と診断されることもあります。
老眼鏡をかけても活字が読みにくい、眼鏡を作り直そうと思ったが視力が出ないといわれた、といった場合は白内障の可能性があります。
まぶしさと色の見え方の変化
白内障が進行すると、天気の良い日にはまぶしくて困ることが多くなります。また、室内では問題ないが、日差しの強い屋外では視力が低下するといった症状も現れます。
視界が黄色みを帯びる、コントラストが低下する、夜間の視界が特に悪化するといった変化も白内障の特徴的な症状です。
受診の目安とセルフチェック
以下のような症状がある場合は、眼科への受診を検討しましょう。
白内障のセルフチェック項目
最近目が見えにくいことが多くなった、日常生活が不自由になったと感じることがある、片目ずつで見ると右目と左目の見え方に大きな差がある、天気の良い日はとてもまぶしいと感じる、霞がかかったような見え方になった、メガネを新しくしたいが視力が出ないといわれた、といった項目に2つ以上当てはまる場合は、白内障の可能性があります。
スマホ使用後の症状との違い
スマホを見た後に遠くがぼやける、目がかすむ・まぶしく感じることが増えた、目の乾燥が気になり充血しやすい、といった症状がある場合、デジタル眼精疲労の可能性もありますが、症状が続く場合は眼科への相談をおすすめします。
重要なのは、症状が一時的なものか、継続的なものかという点です。
休息をとっても改善しない症状は、白内障などの眼疾患の可能性があります。
早期発見の重要性
白内障は、ある程度まで進行しないと目立った自覚症状はありません。
目は2つあるため、片方の目に白内障を発症していても、もう片方の目で補ってしまうため、日常生活への支障が出にくく、眼科を受診するタイミングが遅くなることもあります。
少しでも気になる症状があれば、早めに眼科を受診することが大切です。
スマホによる目の負担を軽減する対策
白内障の直接原因ではないとしても、スマホの長時間使用は目に負担をかけます。
20-20-20ルールの実践
「20分ごとに20秒間、20フィート(約6メートル)先を見る」という習慣をつけることが重要です。近くばかり見続けると、ピント調整機能が衰えるため、意識的に遠くを見る習慣をつけましょう。
画面設定の調整
スマホの「ナイトモード」を活用し、画面のブルーライトを減らすことで目の負担を軽減できます。また、部屋の照明を明るくし、画面の明るさを適切に調整することも大切です。
目に必要な栄養の摂取
目の疲れを軽減し、ブルーライトのダメージを防ぐために、ルテインやアスタキサンチンといった栄養素が有効とされています。
ルテインが多い食品にはほうれん草、ブロッコリー、卵黄があり、アスタキサンチンが多い食品には鮭、エビ、カニがあります。食事で補えない場合は、サプリメントを活用するのも一つの方法です。
梅の木眼科クリニックでの白内障治療
横浜市保土ケ谷区の梅の木眼科クリニックでは、白内障手術に特化した治療を提供しています。
日帰り白内障手術の特徴
当院では、月曜・水曜に日帰り白内障手術を実施しており、手術時間はおよそ10分です。局所麻酔で痛みも少なく、翌日からほぼ普段通りの生活を送ることが可能です。
創口は縫合を必要とせず自己閉鎖するため、身体への負担も軽減されています。
一貫した診療体制
大学病院・市中病院で15年以上の経験を持つ熊谷悠太院長が、診察から手術、術後のフォローまで一貫して対応します。
患者様の生活スタイルやご事情を丁寧に伺いながら、最適な手術時期とレンズ選びを一緒に考えます。
多焦点眼内レンズへの対応
当院では、単焦点レンズ・多焦点レンズのどちらも取り扱っており、患者様の目の状態・生活の質・希望の見え方をもとに最適なレンズを選択しています。
「できれば老眼鏡をかけたくない」「遠くも近くも自然に見えるようにしたい」という希望に応えることができます。
まとめ
スマートフォンの使用が直接的に白内障を引き起こすという科学的証拠は現時点では確認されていません。しかし、長時間の使用はデジタル眼精疲労やスマホ老眼といった目の不調を引き起こす可能性があります。
白内障は主に加齢が原因で発症する病気であり、視界のかすみ、まぶしさの増加、視力低下といった特徴的な症状があります。
これらの症状は休息をとっても改善しない傾向があり、デジタル眼精疲労とは異なります。
気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診することが大切です。
梅の木眼科クリニックでは、経験豊富な院長が診察から手術、術後フォローまで一貫して対応し、患者様一人ひとりに最適な治療を提供しています。
スマホの使い方を見直しながら、目の健康を守るために定期的な眼科検診を受けることをおすすめします。
見えづらさを感じたら、ぜひ梅の木眼科クリニックにお気軽にご相談ください。
【著者情報】熊谷悠太
日本眼科学会認定眼科専門医
2003年 聖マリアンナ医科大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学病院眼科学教室入局
2009年 聖マリアンナ医科大学大学院博士課程修了、桜ヶ丘中央病院眼科部長
2016年 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院眼科主任医長
2019年 梅の木眼科クリニック開院

