医療法人柔敦

緑内障になると失明する?失明リスクと進行を防ぐために大切なこと

お問い合わせはこちら

緑内障になると失明する?失明リスクと進行を防ぐために大切なこと

緑内障になると失明する?失明リスクと進行を防ぐために大切なこと

2026/11/03

「緑内障と診断されたけれど、このまま失明してしまうのだろうか」と不安を感じていませんか?あるいは「健診で緑内障の疑いがあると言われたけれど、どのくらい深刻なのかわからない」という方もいらっしゃるかもしれません。

結論からお伝えすると、緑内障は適切な治療を継続することで、多くの場合に失明を防ぐことが期待できる病気です。ただし治療を中断したり放置したりすると、視野の欠けが進行し続けるリスクがあります。日本における緑内障患者のうち、失明に至る方は全体の数%程度とされていますが、一方で日本の中途失明原因の第1位(長年にわたり)が緑内障であることも事実です。これは「緑内障が怖い病気だから」ではなく、自覚症状が出にくいために発見・治療が遅れるケースが多いことが背景にあります。

この記事では、緑内障で失明する確率の実態や、視野を守るために知っておきたい知識を眼科専門医の立場からわかりやすくお伝えします。

  • ✅ 緑内障で失明する確率と、失明に至る本当の理由
  • ✅ 緑内障の進行を防ぐために必要な治療と生活習慣
  • ✅ 緑内障の早期発見に役立つ検査と受診のタイミング
📋 この記事の目次

緑内障と失明——「怖い病気」という誤解と現実

「緑内障=失明」は本当に正しい?

「緑内障と言われたら失明する」というイメージを持っている方は少なくありません。しかし、これは正確ではありません。緑内障は確かに、放置すれば視野がどんどん欠けていく進行性の病気です。しかし、適切な治療を受け続けることで、多くの方が日常生活に支障のない視野を長く保つことが期待できます。

一方で、緑内障は日本における中途失明原因の上位に長年位置づけられてきました。これは緑内障そのものの「治しにくさ」よりも、「気づかないまま進行してしまうこと」や「治療を途中でやめてしまうこと」が大きな要因です。

緑内障で失明する確率——数字が示す現実

緑内障の患者が最終的に失明に至る割合については、国内外のさまざまな研究で調査されています。一般的に、緑内障と診断された方のうち生涯で両眼失明に至る割合は数%程度と報告されています(個人差・病型・治療状況により大きく異なります)。

ただし、これはあくまでも全体の傾向であり、個々の状況によって異なります。特に正常眼圧緑内障・進行期の緑内障・若年性緑内障など、病型や発見時の状態によって予後は大きく変わります。「自分はどのくらいのリスクがあるのか」は、眼科専門医による詳しい検査と診断によって初めてわかることです。

見逃されやすい緑内障——「見えている」が最大の落とし穴

緑内障の最も怖い特徴は、視野が少しずつ欠けていくにもかかわらず、初期・中期では自分では気づきにくいことです。私たちの目は両眼で補い合う性質があるため、片眼の視野が欠けていても、もう一方の目がカバーして「見えている」と感じてしまいます。また、視野の欠けは中心部ではなく周辺部から始まることが多く、生活の中で実感しにくいのです。

その結果、「見えているから大丈夫」と思って受診が遅れ、気づいたときには視野の欠けがかなり進んでいた、というケースが少なくありません。進んだ状態から治療を開始しても、将来悪化しやすくなります。これが、緑内障が失明原因の上位に挙がり続ける最大の理由のひとつです。

緑内障はなぜ進行するのか——仕組みをやさしく解説

Point 01 緑内障とは
視神経が傷むことで視野が欠けていく病気

緑内障とは、目の奥にある視神経(目で見た情報を脳に伝える神経)が少しずつ傷んでいき、視野(見える範囲)が欠けていく病気です。視神経が一度傷んでしまうと、現在の医学では元に戻すことができません。そのため、これ以上傷みづらくなるように進行を抑えることが治療の基本的な目的になります。

Point 02 眼圧との関係
眼圧が高くなくても緑内障になることがある

眼圧(目の内側の圧力)が高くなると視神経が圧迫されて傷むと考えられており、眼圧を下げることが緑内障治療の主な柱になっています。しかし日本人に多いのは「正常眼圧緑内障」といって、眼圧が正常範囲(10〜21mmHg程度)でも発症するタイプです。健診で「眼圧は問題なし」と言われていても、緑内障のリスクがないとは言い切れないのはこのためです。

Point 03 リスク因子
あてはまる方は特に注意が必要

緑内障のリスクが高まるとされる要因には、以下のようなものがあります。①眼圧が高め②家族に緑内障の方がいる③強度の近視④40歳以上⑤血流障害(冷え性・低血圧など)⑥過去に目のけがやステロイド薬の使用歴がある、などが知られています。これらに当てはまる方は、自覚症状がなくても定期的な眼科検診を受けることが大切です。

▶ 緑内障・糖尿病網膜症の診療について詳しくはこちら

緑内障の失明リスクを下げるために——治療と日常の注意点

治療の基本は「眼圧を下げること」

現在の緑内障治療の基本は、眼圧を下げることで視神経への負担を減らし、視野障害の進行を抑えることです。治療の主な選択肢としては、点眼薬による薬物療法・レーザー治療・手術の3つがあります。

まず多くの場合、点眼薬による治療から始まります。毎日定められた時間に点眼を続けることが大切で、治療を自己判断でやめてしまったり、つけたりつけなかったりを繰り返すことが、視野の進行につながる最も多い原因のひとつです。「調子がいいから大丈夫」と感じても、点眼をやめると眼圧が再び上がるため、症状がなくても継続することが重要です(個人差があります)。

点眼薬だけでは不十分なとき——レーザー治療・手術という選択肢

点眼薬で眼圧が十分に下がらない場合や、点眼を続けることが難しい場合には、レーザー治療や手術が選択されることがあります。

レーザー治療には「選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)」などがあり、目の排水口にあたる部分にレーザーを当てて房水(目の中の液体)の流れをよくし、眼圧を下げる方法です。手術としては「線維柱帯切除術」や「チューブシャント手術」などがあり、緑内障の種類や進行度に応じて選択されます。

どの治療が自分に合っているかは、病型・進行度・眼圧の状態などによって異なりますので、眼科専門医とよく相談して決めることが大切です。

日常生活で気をつけること

治療と並行して、日常生活の中でも緑内障の進行を抑えるために意識できることがあります。

目を強くこすらない・締め付けの強いネクタイや衣服を避ける・激しい運動で目に衝撃を与えないようにする・睡眠の質を保つなどが一般的に注意点として挙げられます。また、喫煙は血流に影響を与えるとされており、禁煙も視神経の健康維持に役立つと考えられています。

ただし、これらの生活習慣だけで緑内障の進行を止めることはできません。あくまでも治療の補助として取り組むことが大切で、定期的な通院と点眼継続が大前提です。

⚠️ よくある誤解:「緑内障は眼圧が正常なら安心」は間違い

日本人の緑内障患者の約70〜80%は、眼圧が統計的な正常範囲内にある「正常眼圧緑内障」と言われています。そのため、「眼圧が正常だから緑内障ではない」と思い込んで受診が遅れてしまうケースがあります。緑内障の診断には、眼圧だけでなく視神経の形・視野・OCT(光干渉断層計)による検査などを組み合わせた総合的な評価が必要です。健診で「眼圧正常」と言われた方も、40歳を過ぎたら一度眼科で詳しい検査を受けることをおすすめします。

WEB問診はこちら

緑内障を早期発見するための検査——何を調べるのか

緑内障の診断に必要な主な検査

緑内障の診断・経過観察には、複数の検査を組み合わせて総合的に判断します。主な検査は以下のとおりです。

検査の種類 調べること 特徴・ポイント
眼圧検査 目の内圧(眼圧)の高さ 緑内障の主なリスク因子を測定
視神経乳頭検査(眼底検査) 視神経の形・色・凹み具合 早期変化を捉える重要な検査
視野検査(自動視野計) どの範囲が見えているか 視野の欠け具合・進行を確認
OCT(光干渉断層撮影) 網膜神経線維層の厚み 視野検査より早い段階で神経の障害の変化を検出できることがある

これらの検査を定期的に行い、視神経の状態や視野の変化を追うことで、進行のペースを把握し、治療を適切に調整することができます。

どのくらいの頻度で通院・検査が必要か

緑内障の通院頻度は、病期や治療内容によって異なります。一般的に、安定している方で3〜6か月に1回程度の定期検査、点眼薬を開始したばかりのときや治療を変更したときは、より短い間隔での受診が必要になることがあります(個人差があります)。

緑内障の経過観察は「一生涯続けるもの」という意識を持つことが大切です。症状がない時期でも定期的に通院し、視野の変化を記録し続けることが視野を守る鍵になります。

こんな症状・状況があれば早めの受診を

次のような症状や状況がある方は、早めに眼科を受診されることをおすすめします。

  • 視野の一部が見えにくい・欠けている気がする
  • 目がかすむ・にじんで見える感じが続く
  • 眼圧が高めと言われたことがある
  • 家族に緑内障の方がいる
  • 強度の近視がある
  • 40歳以上で、眼科の検診を受けたことがない
  • 健診や人間ドックで「緑内障の疑い」と指摘された
📄 関連記事
LINE友達登録

▶ 緑内障・糖尿病網膜症の診療について詳しくはこちら

梅の木眼科クリニックの緑内障診療について

横浜市保土ケ谷区西谷の梅の木眼科クリニックでは、「心に寄り添う街の眼科」をコンセプトに、地域のかかりつけ眼科として緑内障の早期発見から長期的な経過観察まで一貫して対応しています。

  • 🔬 院内に先進検査機器を完備——OCT・眼圧計・自動視野計・超音波画像診断装置など、緑内障の診断・経過観察に必要な検査機器を院内に揃えており、大きな病院に行かずとも精密検査が行えます。
  • 👨‍⚕️ 眼科専門医による診察——院長の熊谷悠太(くまがい ゆうた)は、日本眼科学会認定眼科専門医として、市中病院・大学病院で15年以上にわたり緑内障を含む多様な眼疾患の診療に携わってきました。
  • 🏥 外来から手術まで一貫対応——緑内障の診療は点眼薬での管理が中心ですが、レーザー手術が必要なケースにも院内で対応しており、長期的に同じ医師が診続ける体制を整えています。
  • 🚌 通いやすいアクセス——バス停「梅の木」目の前、専用駐車場3台完備。相鉄線西谷駅北口から徒歩約7分。横浜市保土ケ谷区の地域の方が通いやすい環境を整えています。
👨‍⚕️ 院長 熊谷 悠太(くまがい ゆうた)からのコメント

緑内障は「気づかないうちに進行する病気」だからこそ、患者さんとの長いお付き合いが何より大切だと考えています。私が心がけているのは、病気の状態をわかりやすく伝え、点眼が続けられるよう一緒に考えること。「先生に言えば相談に乗ってもらえる」と感じていただける関係を、スタッフ一丸となって築いていきたいと思っています。「緑内障と言われたけれど、どうすればいいかわからない」という方も、まずはお気軽にいらしてください。

緑内障に関するよくある質問

Q 緑内障と診断されました。一生点眼薬を続けなければなりませんか?
A 多くのケースで、点眼薬による治療を長期的に継続することが必要になります。点眼をやめると眼圧が再び上昇し、視野が進行するリスクがあるためです。ただし、病型や眼圧のコントロール状態によっては、レーザー治療や手術で点眼薬の本数を減らせる場合もあります。「一生続けることへの不安」も含め、担当医に率直に相談してみてください(個人差があります)。
Q 眼圧は正常と言われているのに、なぜ緑内障の疑いと言われたのですか?
A 日本人の緑内障の多くは「正常眼圧緑内障」といって、眼圧が統計的な正常範囲内でも視神経に障害が起こるタイプです。そのため、眼圧だけで判断することはできません。緑内障の診断には、眼底検査による視神経乳頭の形態評価・OCTによる網膜神経線維層の確認・視野検査などを組み合わせた総合的な判断が必要です。「眼圧が正常だから大丈夫」とは言えないため、指摘を受けた場合は眼科で詳しく検査を受けることをおすすめします。
Q 緑内障の治療は保険が使えますか?費用はどのくらいかかりますか?
A 一般眼科診療・緑内障レーザー手術などは保険診療の対象です。外来での定期検査・点眼薬の処方なども保険が適用されます。具体的な自己負担額は、保険の種別(3割・2割・1割負担など)や検査内容によって異なります。詳しくは受診時または電話にてご確認ください。

📝 この記事のまとめ

  • ✅ 緑内障で失明する確率は数%程度とされるが、放置・治療中断で進行リスクが高まる
  • ✅ 日本人に多い「正常眼圧緑内障」は眼圧が正常でも発症するため、眼圧だけで安心しないことが大切
  • ✅ 緑内障は自覚症状が出にくいため、早期発見・定期的な通院・治療継続が視野を守る最大の鍵
  • ✅ OCT・視野検査・眼底検査を組み合わせた定期検査が経過観察の基本
  • ✅ 40歳を過ぎたら症状がなくても一度眼科で緑内障の検査を受けることをおすすめする

緑内障・目のことで不安なことがあれば、お気軽にご相談ください

目やまぶたに関するお悩みは、どんな些細なことでも梅の木眼科クリニックにご相談ください。横浜市保土ケ谷区西谷で地域の皆さまの目の健康を、院長・スタッフ一丸となって支えます。

WEB問診はこちら 🏥 クリニック公式サイトへ

監修医師プロフィール

著者写真

熊谷 悠太(院長)

2003年
聖マリアンナ医科大学医学部卒業
聖マリアンナ医科大学病院眼科学教室入局
2009年
聖マリアンナ医科大学大学院
博士課程修了
桜ヶ丘中央病院眼科部長
2016年
聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院
眼科主任医長
桜ヶ丘中央病院非常勤
2019年
梅の木眼科クリニック開院

資格・所属学会:日本眼科学会認定/眼科専門医、身体障害者福祉法指定医(15条指定医)、視覚障害者用補装具適合判定医師研修会/受講修了、日本眼科学会

※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき、監修のもと作成しています。治療の効果・費用・期間には個人差があります。詳細は必ず医師にご確認ください。

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。