医療法人柔敦

白内障手術後の保護メガネはいつまで必要?外してよいタイミングと注意すべきポイント

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白内障手術後の保護メガネはいつまで必要?外してよいタイミングと注意すべきポイント

白内障手術後の保護メガネはいつまで必要?外してよいタイミングと注意すべきポイント

2026/05/16

白内障手術を受けられた患者様から、「保護メガネはいつまでつけるのですか?」というご質問をよくいただきます。

手術後の目は非常にデリケートな状態です。

細菌感染や外部からの刺激を防ぐために、保護メガネは重要な役割を果たします。しかし、いつまで着用すべきか、外してよいタイミングはいつなのか、不安に感じる方も多いでしょう。

この記事では、白内障手術後の保護メガネの装用期間や外してよいタイミング、生活シーン別の注意点について、眼科医の視点から詳しく解説いたします。

白内障手術後に保護メガネが必要な理由

白内障手術では、濁った水晶体を超音波で砕いて取り除き、人工の水晶体である眼内レンズを挿入します。手術時間は約10分程度と短く、点眼麻酔によりほとんど痛みはありません。創口は縫合せず自己閉鎖するため、患者様の負担は最小限に抑えられます。
しかし、手術直後の目は傷口が完全にふさがっておらず、細菌が侵入しやすい状態です。

保護メガネは、この傷口を細菌感染から守るための医療装具で、健康保険が適用されます。以前は抗生剤軟膏とガーゼの上から眼帯で保護する方法が主流でしたが、保護メガネなら手術直後から抗菌薬入りの目薬を使用できるため、細菌の増殖を抑えられます。

また、片目をふさがないため、転倒などの心配も少なくなります。

保護メガネには以下のような役割があります・・・
細菌感染の予防:傷口から細菌が侵入するのを防ぎます
風やほこりからの保護:外出時の風やほこりが目に入るのを防ぎます
紫外線カット:術後の敏感な目を紫外線から守ります
物理的な衝撃からの保護:寝具でのこすれや無意識に目を触ってしまう危険から守ります

保護メガネの基本的な装用期間

保護メガネの装用期間は、手術後1週間が基本的な目安です。

この期間は、傷口が閉じて感染リスクが低下するまでの重要な時期となります。ただし、患者様の回復状況やライフスタイルによって、医師が個別に判断することもあります。

日中の外出時の着用

お買い物など外出される際には、必ず保護メガネをかけていただくことをおすすめします。
外出時は風やほこり、紫外線など、目にとって刺激となる要素が多く存在します。特に春先の花粉の時期や、風の強い日は注意が必要です。

保護メガネは市販でも入手できますが、術後の見え方には個人差がありますので、医師と相談して合うものを選ばれるのがよいでしょう。

就寝時の着用

就寝時にも保護メガネをかけていただくことで、寝具でのこすれやほこりの侵入を防ぎます。

寝ている間に無意識に目をこすってしまうことがあるため、少なくとも術後1週間は夜間にも着用することが推奨されます。仰向けの姿勢で眠ると、より安心です。

実際の着脱のタイミングに関しては、術後の安定状況やライフスタイルにもよりますので、医師にご相談ください。

紫外線対策としての保護メガネ

手術後1週間を過ぎても、紫外線や塵・埃から目を守るために1か月は保護メガネを着用してください。

白内障手術後の目は、眼内レンズが挿入され視界がクリアに見えるようになりますが、まぶしさを強く感じるようになることもあります。これは濁っていた水晶体が透明な眼内レンズに置き換わったためで、自然な反応です。

紫外線は目にとって大きな負担となります。
若年層でもアトピー性皮膚炎や紫外線などの影響により白内障を発症するケースが増加していることからも、紫外線対策の重要性がわかります。
術後1か月間は、外出時に保護メガネやサングラスを着用し、紫外線から目を守ることが大切です。

ゴルフやゲートボールなど屋外でのスポーツを楽しまれる方は、術後1か月は控えていただき、再開される際には必ず保護用のメガネを着用してください。

保護メガネを外してよいタイミング

保護メガネを外してよいタイミングは、医師の診察によって判断されます。

一般的には、術後1週間の検診で傷口の状態を確認し、問題がなければ日中の室内では外していただけることが多いです。ただし、外出時や就寝時は引き続き着用していただくことをおすすめします。

段階的な着用時間の短縮

保護メガネの着用時間は、以下のように段階的に短縮していきます・・・

術後1週間まで:外出時と就寝時は必ず着用
術後1週間~1か月:外出時は着用、室内では状況に応じて外してもよい
術後1か月以降:紫外線の強い日や風の強い日のみ着用

ただし、これはあくまで目安です。 患者様一人ひとりの回復状況は異なりますので、必ず医師の指示に従ってください。
自己判断で着用をやめることは避けましょう。

こんな症状があれば医師に相談を

保護メガネを外した後、以下のような症状がある場合は、すぐに医師にご相談ください・・・

目の痛みや違和感が続く
充血が強くなる
視界がかすむ、ぼやける
光をまぶしく感じる程度が強くなる
目やにや涙が増える

これらの症状は、感染症や炎症の兆候である可能性があります。 早期に対処することで、重篤な合併症を防ぐことができます。

生活シーン別の注意点

白内障手術後は、普段通りの生活を送れるようになるために、少しの注意が必要となります。

手術翌日からほとんどいつもと同じ日常をおくることができますが、生活シーンごとに気をつけるべきポイントがあります。

入浴・洗顔について

入浴については、段階的に制限が解除されていきます。

手術当日は入浴を控えていただき、翌日から首から下のシャワーは可能です。洗髪は術後4日目から、洗顔は術後1週間後から可能となります。洗顔時は、目に絶対に水が入らないように注意してください。
自信がない方は、ご家族や美容室・理髪店などで洗っていただければ問題ありません。

温泉やサウナについては、手術2週間後からお入りいただけます。

化粧・スキンケアについて

目の周りを避けたスキンケアは当日から可能です。

アイメイク以外のベースメイクは翌日検診後から可能ですが、アイメイクやベースメイクは術後1週間後から可能となります。化粧は1週間は控えてください。まつ毛パーマやまつ毛エクステは、術後1ヶ月の検診で問題なければ可能です。

仕事・運動について

デスクワークなどの事務作業は術後2日目から可能ですが、重労働は2週間後以降に医師の許可が出てからにしてください。 散歩は3日後から可能ですが、ジョギングは術後2週間は控えてください。ラジオ体操は1週間は控え、テニスや登山のような激しい運動は1か月は控えてください。スキーや水泳などは医師の許可が必要です。

車や自転車の運転は、1週間後以降に医師の許可が出るまでご遠慮ください。視力が回復し、昼間・夜間ともに手術後の見え方に慣れることが必要です。

旅行について

旅行は近距離の場合は術後1週間後以降、遠距離の場合は2週間は控えてください。

旅行先で何か問題が起きた場合、すぐに担当医に診てもらえないリスクがあるため、慎重に判断する必要があります。

術後のケアで大切なこと

白内障手術後の眼内炎などを防ぐためには、術後の点眼が非常に重要です。

感染を予防するための点眼薬を1種類、炎症を抑えるための点眼薬を2種類処方させていただきます。炎症を抑えるための点眼薬は、経過を見て種類を変更いたします。
2~3ヶ月の点眼が必要ですが、医師の指示があるまでは、きちんと点眼して自己管理をすることが大切です。

点眼薬の正しい使い方

目薬を入れる前は手をよく洗いましょう。
上まぶたをさわらないように、下まぶたを軽く引っぱって入れてください。目薬と目薬の間は5分以上あけましょう。
点眼びんの先に、まつげがついたりしないように注意してください。ご自分の判断でやめないように、医師の指示に従ってください。

定期検診の重要性

術後2ヶ月で一般的には目薬もいらなくなりますが、いつやめるかは医師の指示に従ってください。

後期合併症(後発白内障や遅発性眼内炎)を認めることがありますので、数ヶ月毎の検診をされた方が安心です。定期検診では、視力の安定状況や眼内レンズの位置、炎症の有無などを確認します。

何か気になることがあれば、遠慮なく医師にご相談ください。

まとめ

白内障手術後の保護メガネは、傷口を細菌感染から守り、風やほこり、紫外線から目を保護する重要な役割を果たします。

基本的な装用期間は術後1週間で、外出時と就寝時の着用が推奨されます。その後も紫外線対策として1か月間は外出時に着用することをおすすめします。

保護メガネを外してよいタイミングは、医師の診察によって判断されます。
自己判断で着用をやめることは避け、必ず医師の指示に従ってください。術後の点眼薬による感染予防と炎症管理、定期検診による経過観察も非常に重要です。

白内障は年齢によって出てくるのは仕方ありませんが、白内障で見づらいからといってやりたいことを諦める必要はありません。
適切な術後ケアと保護メガネの正しい使用により、安心して日常生活を送ることができます。

白内障手術や術後のケアについて、ご不明な点やご心配なことがございましたら、お気軽にご相談ください。

梅の木眼科クリニックでは、患者様一人ひとりの生活スタイルやご事情に合わせて、丁寧にサポートさせていただきます。

【著者情報】熊谷悠太

日本眼科学会認定眼科専門医
2003年 聖マリアンナ医科大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学病院眼科学教室入局
2009年 聖マリアンナ医科大学大学院博士課程修了、桜ヶ丘中央病院眼科部長
2016年 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院眼科主任医長
2019年 梅の木眼科クリニック開院

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